日清製粉グループ本社は21日、ベトナムに進出すると発表した。15億円を投じ、2014年秋にレトルト食品の工場を新設する。日本向けにパスタソースなどを生産するほか、数年内に現地での販売も始める。加工食品を海外で販売するのは初めて。
新工場はホーチミン市北東約30キロメートルのビエンホア市内に建設する。敷地面積は3万2000平方メートル。傘下の日清フーズと共同で 設立した現地子会社が運営する。当初は年間1万トンの能力があるレトルトのパスタソースの生産ラインを導入。需要を踏まえ、生産品目を増やす。
日本向けに加工食品を製造するタイの工場でも、数年内に現地販売を始める。将来はベトナムとタイの2工場から東南アジア全域に輸出する。
日清製粉グループ本社は12年3月に米国の製粉会社を買収し、13年2月にはニュージーランド最大手の製粉会社を買収した。海外事業は製粉を中核に拡大してきたが、より高い利益率が見込める加工食品分野も強化する必要があると判断した。
日系新聞2013年6月21日により